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【ドラマ】VIVANT、この夏の大冒険をありがとう

舞台・芸術鑑賞
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2023夏ドラマは大いに楽しみました。堺雅人さん主演のVIVANT、1秒も見逃せない、大冒険を共に。

TBS 日曜劇場枠

事前に内容を明かさないドラマとして第1話の「砂漠に立つ(遭難する)スーツ姿の商社マン」からあんな壮大なドラマになるとは…。そして、誰が敵で誰が味方かわからない、めくるめく展開と考察班もふっとぶ最終回の怒涛。愛をテーマに大団円という10話の「大きな渦」に1視聴者として巻き込まれました(歓喜!!)。

半沢直樹など、日曜劇場で高い関心と視聴率を誇る福澤克雄監督が原作を初考案したオリジナルドラマで、来年の定年を前にしての“集大成”。作品への愛が溢れます。。

ぬるくない、異国情緒

推しポイントはいろいろありますが、舞台となる日本とバルカ(仮想の国)の美しい風景。

モンゴルやロシアに近い、砂漠の国バルカ。民族間の紛争という日本ではあまり身近でない歴史を持ち、羊やヤギ・馬など動物と生活を共にする、あるいはとても大切にする文化、砂漠の過酷さやラクダのありがたみ、現地ならではの食事と意外に近代的な都市部やビジネスのさまを丁寧にみせてくれます。

俳優陣はモンゴル語と日本語と一部ロシア語など流ちょうに話されて、異国にどっぷりつかった感のある世界観。

キャストもスタッフもモンゴルと日本との混合組で丁寧に深みのある1つの作品を作り上げるベテラン勢とお若い勢の熱量が伝わります。がっつり組んだからこその地に足着いた、まるでそこに自分たちもいるようなリアルな生活感。

美しい我が国、日本

東京・神田明神を始め、鳥取県の出雲大社や松江城など、日本の美しい風景がかくも美しく撮られています。

主人公の乃木憂助(堺雅人さん)やご実家の乃木家(島根の櫻井家住宅がロケ地)の日本家屋は美しく落ち着く場で、客人に「お抹茶(薄茶)」でもてなす。

バルカで食べる日本食、日本で作るもてなしの夕食、お赤飯でつなぐ縁。

あ~、日本っていいなぁ(大声)

最終回と続編

愛を探す旅。その旅路の果て。

最終回の第10話は、乃木が大冒険で触れ合った人々全員のカットが入ったのではないでしょうか。79分スペシャルで怒涛の展開ながら、キャストを残らず出演させるといった製作陣の作品愛と私の涙が止まりません。

特にバルカ警察の有能な警官、チンギス役のBarslkhagva Batbold(バルサラハガバ・バトボルド)さん。1話と最終話(10話)でここまで 憎さ→頼れる→有能すぎる→泣ける の感情をこちらに持たせるとは、、大変有名な俳優さんとのことですが、さすがの演技、そしてシナリオ。

愛する、愛をもらう。この満ち足りた感よ。薫(二階堂ふみさん)とベキ(役所広司さん、林遣都さん)の空気からして違う感じ。

子を愛する、国を愛する、人を愛する、動物を愛する、食事に感謝する。

慈愛、兄弟愛、家族愛、師弟愛(黒須~っ!)。友情(野崎さん!)、恩を返す(チンギス~っ!)。純粋+善の塊(ドラム💖)。司令(緑子さん)の足首ショットが最終回にもあって眼福。

キャスト愛。主演の堺雅人さん全部乗せ。

きょどる、とまどう、キレッキレに切れる、微笑む、ガンアクション、バナナナイフ、VIVANTばい…。見たい堺雅人さんが全部ありました。まだまだ見ていたい。

製作陣への愛。

非常に多くのエキストラさんが出演されていたことも、福澤作品では珍しくないそう。朝五時に出雲大社の結婚式のシーン(作品中10秒もないくらい)の為に着物で集合したり、いい感じでぶつかりながら、尾行している・されているキャストの間を通勤客のテイをなして歩くなど「エキストラ陣の福澤組への愛」も素晴らしい。

登場人物そのものにしか見えない、素晴らしい演者しかいない、VIVANT。続編は2年後という記事や、監督の「3部作くらいまで考えている」発言など、先の楽しみもあってうれしや。第2部が実現したら、長野専務(小日向さん)の何らかのご活躍を妄想…。

そして、タイトル「VIVANT」の意味… 生きている、活気のある、にぎやかな。

あの人たちは生きている。愛する家族と過ごす、乃木さんのにぎやかに始まる新たな暮らしを思って。

まだしばらくサントラを聴く日々が続きそうです。

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