いくつかみてる2023秋ドラマ。「こたつがない家」は新しいホームドラマの形。喜怒哀楽、爆笑と涙。
2023・秋ドラマ
四半期ごとに楽しみにしているネットでのドラマチェック。1話から数話で脱落したものもあれば、毎週待ち構えているものなど、出会いと発見が楽しい。
この秋特にのめり込むようにみているのが
- こたつがない家(毎週水曜 22時 日テレ)
- 天狗の台所(毎週木曜 23時 BS-TBS)
あと、アマプラで追っかけた「僕の手を売ります(オダギリジョーさん主演・プロデュース)」。
小池栄子さん主演の「こたつがない家」はキャストに吉岡秀隆さん、小林薫さん、高橋惠子さん、他あまり存じ上げないけれど演技の確かなキャスト陣で、みていてストレスなく「その人そのものにしかみえない」のと、お話のテンポ・緩急・予期せぬ展開がおもしろくて、予告でさえ声を出して笑ってしまいます。
小気味よい歌詞の主題歌を安定の石川さゆりさんが陽気に歌っておられるのもよいです。
笑って泣けるホームコメディ
小池栄子さんはウエディングプランニング会社の社長。漫画家の夫は10年も作品を出していなくてぶらぶら。息子は大学の推薦を豪快にけっとばしてこれからどうするの?なフリーダムな感じ。第1話で父親 小林薫さんのことで警察から連絡が入って なんだかんだの末同居することに。そのことで揉めだす家族。言いたいことを言うストレートな空気がいいのかわるいのか。誰も我慢しない(笑)。
なんだかんだと揉める火種がでてくるとボクシングのゴングがなります。カーン! 食事をしながらの会話劇、活舌も表情もみなさま素晴らしく、てんやわんやの中にも親子、夫婦、親や友人、同僚を思うキモチなどが交錯して、泣ける。。。
特に4話は働く母親の後ろ暗いところを突かれて、共感度高めで泣けてしまいました。一人で観ててよかった。。
毎回、小林薫さんと吉岡秀隆さんのバトルがあるのですが、どきどきはらはらしつつもその動作と会話の妙、緩急の具合にほれぼれ。食事を作りながら、食べながら、家事をしながらの会話がとても自然でまたストレートなやりとりでどうなるの??のめり込んでみてしまいます。さすがのテンポと間、とぼけたお爺さんとふてくされつつも悪知恵を働かせるこちらもとぼけた義理の息子。どちらもチャーミングで登場人物みんな憎めない魅力があります。あーこんな風に言えたらなあ、こんな風に思いやれたらなあと思わずにはいられない。
脚本の金子茂樹さんの作品は「俺の話は長い(生田斗真さん主演)」くらいしか拝見したことがないですが、「コントが始まる」も話題になってましたね。テンポがいいのと出演キャスト陣が素晴らしい。
演出や語りの母親役・高橋惠子さんの口調もよくて、音楽(特にゴングがなる前のキルビルのテーマに似たギター曲)もよい!
小池栄子さんのコメディエンヌっぷりが最高
表情豊かな小池さんの喜怒哀楽。とぼけたり睨んだり目だけ笑ったり怒ったり口をあんぐりしたり。くるくる変わる表情がかわいらしくておもしろくて泣ける。
びしっと決まった社長ファッションも、カラフルなおうちリラックスウエアも毎回の楽しみ。
これは…大好きな女優で舞台人の藤山直美さんばりの間(ま)と表現、というといいすぎか?いやほんと昨年の「鎌倉殿…」の北条政子、いやその前から素敵な俳優さんだったけれど年を追うごとにまた素晴らしい。
実は秋ドラマをチェックした時はみるつもりのなかった本作、夫が「おもしろい」というのであとでTVerでおっかけました。こんな素敵な令和のホームドラマを見逃しても追いつけるTVerのある時代、素晴らしー!
古いようで新しい、家族ノカタチ。舞台・演劇をみているような、1つの家族の形をみているような。
お互いを尊重していてなお言いたいことを言い合える、すかっと小気味よい関係。この先何が起きて誰がどんな決断をするのか、あるいはしないのか?それでも続く人生の一コマ、楽しみです。
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